私は7人家族のなかで育ちました。
祖父と祖母、両親、そして弟二人と私。
毎日の食卓はにぎやかで楽しく。
その真ん中には、祖母と母が作ってくれた愛情たっぷりのお料理が並んでいました。
海が近い場所で育ったのもあり、魚は毎日のように食卓にのぼり、
そして季節のお野菜を使った煮物・おひたし・・・
毎日何品ものおかずがありました。
大人になって結婚して、自分が家庭の食卓を預かるようになり
祖母や母が毎日作ってくれたお料理の愛情深さを身に染みて感じるようになりました。
毎日の“食”って本当に大事ですね。
身体にいい食材を選ぶのはもちろんですが、
手をかけたもの・笑顔と会話のあふれる食卓・・・
毎日のことだからこそ大切な事だなって、今になって思います。
だから私はキッチンにいるのが大好きです。
子ども達がお料理が出てくるのを楽しみにしている感じ、
美味しいと言って食べてくれる様子。
私自身はゆっくり食卓に座れなくても、ぜんぜん平気。
みんなの喜んでくれる姿がごちそうです。
実は、朝があまり得意ではありません。
ゆっくり寝たいから、夜のうちにおかずとお味噌汁を仕込みます。
土鍋ご飯を、ぎゅっぎゅとにぎっておにぎりに。
市川孝さんのお釜で炊くごはんは格別。
ずっとパン派だった私。
市川さんのお釜に出会ってからお米の美味しさにはまり、すっかりごはん党になりました。
たった15分で用意ができるような簡単な食事だけど
少しの時間だけでも、家族全員で過ごせる朝。
できたてのおもてなしで、丁寧に、丁寧に。
朝ごはんは、私にとって欠かせない家族の時間なのです。